Balladmen / Bulletproof Glass City [LP/New]
'21. 今となってはTYO Pub Rock〜現行Mississippi Juke Joint Bluesのアップデートを地で往くトリオ. 紆余曲折ありつつの2nd. 前作の「60年代のMODが完全にチンピラ派生によるモノと同じ感覚」はそのままに、「もっと悪いやつはJAZZとBLUESに狂う」妄想. 一昔前ならFat Posseumが放っておかなかったんじゃないの?っていう現行のストリート肌感覚をまとい、One Chord Wonder通り過ぎてP-Funkのスペースシップまで見えてくる. シカゴからどんどん川下りしてる感覚がもうすでにSouth、Southですよ. これがPost Hardcore Punkとして鳴らされてるロールに巻き込まれること、非常に気持ちいいです. 8Tracks.LPレーベル・インフォより「◆全8曲、各曲平均5分収録の濃厚盤。
インサート、対訳付。
長き制作期間を経て、確実にバンドにおいて・またメンバーの遍歴に於いても"最高傑作"と言えるであろう作品が完成された。
今作は当人達曰く、『各曲ワンコード・ワンフレーズに拘られた楽曲にて、コルトレーンのインパルス期とか、ミンガス、あと、ハウリン・ウルフやウィリー・ディクソン的楽曲を"Punkの勢いと音量で鳴らす"事を根底に制作は進められた』との事だが、そこには更に踏み込まれたバンドのオリジナリティが存在する。
Aside、バンドの軸となる戦前からのホーンテッドなBluesを想起させる楽曲を根幹に、Elvin Jonesなどを指標に置くDrのタフさが溢れるほどに具体化された太い音作りとしてズッシリと部屋に流れる事にて当音源はスタート。
そこから怒涛の演奏畳み掛けに各パートが鼓舞され続けながら、自身のキャリアの中でも明らかに過去一番の鳴りと充実溢れるGtが痛快な曲展開を作り、正にHowlin Wolf '、Charles Mingusよろしくな脳裏にこびりつくナンバーを前提にしながら、Hound Dog TaylorばりのBluesの"疾走感"が耳をなぞっていく。
それはまさに、今作が加入後初音源となるBaが安定と音像の奥行きを職人の如く輪郭づけては捻り上げる事によってアルバムの終始一貫多面性を強調している事実に他ならない(かなり凄い)。
重心落とされた3点のアンサンブルはHard Bop〜ModalなJazzからの影響が天井が突き破る程に強いRythmとなり、且つBasementに留まる果てに行き着いたリアルなPunkのソリッドとして同居。そしてそこに過去作史上最も甘美かつ燻銀なVoが乗っていくとなれば〜モノになりすぎな今作 A side 最終曲Marvin Gaye『I Heard It Through The Grapevine』カバーでも伝わる通り〜よりその無機質さと甘さの共存する魅力が伝わる事だろう。New Passions from Old Musicの範疇を超えながら、収録全曲はSwingのあまり何周回目のエグみが混沌とメロウなHouse Rockin'として満たされていくのだ。
以前から伝わっていたThe Action、The Creationの様に未来を見据える音楽性を持った大先人と同様の濃さ、貫禄すらも音源からはより強く感じられ、且つそれは紛れもない現代の形そのもの。新たな試みである浮遊感微睡むナンバー等の質感楽曲もA〜B side用意されている事実。そこには最早Mighty Babyすらも想いを馳せる事が出来る人も一部いるのではないだろうか。やはり、前身(極初期)バンドの頃からの根にもあるThe Great Unravelling、Universal Order Of Armageddon、Born Againstの感覚も薄いベールとしてバンド自身の『快感』を覆っているのではないかとすらも感じられる。
楽曲の1秒1秒の充実、一瞬たりとも聴き逃す箇所のない音源として、レコードはここに完成された。
※今作は、メンバーの中心シュウ氏にとって長年の相棒であったdr.アキラ氏参加による最後の音源でもある。過去〜今作でも当然に刻まれている最高のドラムプレイへあらためて最大限の敬意を払いたい。
そしてバンドは止まらず、メンバーチェンジにてより怒涛に加速している。(というか凄まじいことになっている)
※全てのアートワークは前作と同様に伊達 努氏、メンバーが担当。レコーディングはBroken Hearts/Triple JunkのSin Misery氏、パーカッションにImpostors青山氏が参加。」- JPN: Debauch Mood (new) debauch 023[07/31/2021-30][日本のロック/PUB ROCK]